かんばん方式とは?かんばん方式のデメリットを解説

製造業の生産過程を効率的に進める生産方法”かんばん方式”デメリットを解説

かんばん方式とは

かんばん方式とは、日本のトヨタ自動車が最初に発明した生産管理方法で、ジャストインタイムの方式の中で重要となっているものです。

具体的には製造業において、後の工程で使用してなくなった分を、前の工程へ伝えて生産してもらうという形を取っており、無駄な生産による在庫残りを防ぐことができるというメリットがあります。
ここでは、ある工程へ生産を発注する際に、なんの商品を、いつまでに、どのくらいの量生産するのかが書かれている発注書のようなもので、これをかんばんと言うため、この手法をかんばん方式と呼んでいます。

今日では製造業だけでなく、プロジェクトやタスクの管理にも、このかんばん方式の考え方を応用して、活用することができます。プロジェクトに取り掛かる場合、タスク内容を細分化していくと各メンバーごとにやるべき業務が分かれ、チームのメンバー全員が各自のタスクをやり終えることができればプロジェクトは同時に完了します。

かんばん方式では、プロジェクトのようにチームで取り組むような場合に、チームのメンバーに1人1人のやるべきタスクを共有して管理することができます。具体的には、作業前のやるべきタスク、作業中である取りかかっているタスク、作業後のやり終えたタスクと3つの領域に分けて、各々の進捗度合いをホワイトボードなどに記入していくような管理方法があります。

このように、チーム全体でプロジェクトのどこの部分が遅れているのかなどが、各々はっきりわかるため、計画を進めていくにはとても有効な手段であると言えます。そのことを踏まえて、次にかんばん方式にはデメリットや注意点があるのか説明していきたいと思います。

かんばん方式のデメリット

かんばん方式では、上で説明したように無駄を省くことができ、効率よく作業が進められるというメリットがあります。
しかし、かんばん方式をうまく活用できず、利益の損失に繋がる場合もあります。ここではかんばん方式を採り入れる時のデメリットや、注意点について解説していきます。

大きな変動に弱いため、在庫切れや急な需要に対応することが難しい

かんばん方式では、必要な量のみ生産し在庫残りを解消することができるため、反対に、在庫切れが起こりやすくなり、ある工程で何か問題が発生した場合には、工場全体の生産をストップしなければならない危険性もあります。

ストックがあまりないため、不良品が出てしまうと、欠品が発生する恐れがあります。大量生産にあまり向いていない方法であるため、季節やトレンドが変わったことが原因で、急に需要が増えてしまった場合に対応するのが難しいことがデメリットとして考えられます。したがって、商品の情報を細かく把握しておくことや、不良品が出ないようにより一層しっかり管理する必要があると言えるでしょう。

現場の負担が大きくなる

上で説明したように、小さな変化にも敏感になる必要があるため、細かい情報の把握など、現場の作業者や部品の担当者など、一部には大きな負担となる可能性があります。
タスク管理の場合においても、プロジェクトの進め方に自由度が低くなってしまうため、仕事がしづらいと感じることや、また、メンバー間の情報共有がしやすくなる分、コミュニケーションに抵抗がある方にとっては、負担になることもあるかも知れません。

他の記事でも、かんばん方式におけるメリットやデメリットを紹介しています。こちらの記事もご参照ください。

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まとめ

かんばん方式には、無駄を省いて効率よく作業を進めることができる一方で、企業にとっては負担が増えてしまうことがあります。
大量生産には向いていないですが、生ものの生産など、消費期間が短いものはカンバン方式が向いていると考えられます。かんばん方式をうまく活用することができれば、利益向上に繋がる可能性もあるため、メリットとデメリットをしっかり理解した上で、導入するかどうかを検討するようにしましょう。

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