図面管理ソフトの代表的な機能4選。CADとの連携による一元管理、ペーパーレス化などメリット・デメリットも紹介

図面管理ソフトとは?導入の注意点は?

製造業の皆様においては製品の図面を印刷し、「紙」で管理している場合も多いのではないでしょうか。

図面管理ソフトを導入することで、紙の図面をデータ化することでペーパーレスに管理することができます。

本記事では図面管理ソフトの機能例と、製造業において図面管理ソフトを導入することによるメリット、図面管理ソフトを導入する際の注意点について紹介します。

図面管理ソフトとは?

図面管理ソフトとは、図面などの情報をwebシステムで一元管理するソフトのことです。

図面をペーパーレスに管理することで、必要な図面の参照が容易になり、社員間のデータ共有も実現できます。もちろん、プリンターに接続することで図面の印刷も必要なときにできます。

ペーパーレス化のメリットについては下記記事をご参照ください。

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図面管理ソフトの機能例

図面などの情報をシステム上で一元管理するソフトウェアとして、図面管理ソフトを紹介しましたが、具体的にどのような機能があるのか図面管理ソフトの代表的な機能を4つ紹介していきます。

図面作成ソフト(CAD)との連携

CAD(Computer Aided Design : コンピュータ設計支援)ソフトとは、手作業だった製図や設計をコンピュータを使って実行するソフトウェアで、単にCAD「キャド」と呼ぶこともあります。

有名なものとしては、有志により開発されて無料提供されている「Jw-CAD」や「AutoCAD」などがあります。製造業では製造を支援するCAM(キャム)の機能を併せ持つ CAD/CAM と呼ばれるソフトウェアもあります。

図面の作成に、CADを利用している製造業の方も多いと思いますが、現在使っているCADシステムと連携することが可能な図面管理ソフトもあります。

CADと連携することで、システムに登録する手間の削減や、登録する図面の誤りを防ぐことができます。

図面以外の文書データなど全てのデータをクラウド上で一元管理

図面管理ソフトの中には、図面データだけではなく、wordやexcelのファイルを含め、全てのデータをクラウド上で一元管理できる図面管理ソフトもあります。

クラウド上で管理されているため、テレワーク中の社員でも必要なときに図面データを参照することができます。

AIによって似ている図面の参照や図面の比較が可能

AIとは、ご存知の方も多いと思いますが「人工知能」のことです。AIの元となるシステムに情報を学習させることで、自己判断したり、実行したりすることも可能になります。

さまざまな業界で注目を集める技術ですが、製造業においてもスマートファクトリーをはじめ、AI搭載ロボットとの協働による無人化なども期待されています。

最近ではAIを搭載した図面管理ソフトもあります。AIが導入された図面管理ソフトは、図面を検索する際に図面のから製品の形状などをAIが分析・判断し、似ている図面も検索することが可能です。

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作業指示に紐づけた図面管理

ただ図面を管理するだけでは、作業指示の中で図面を用いたい場合に、探し出すのが大変になったりすることもあります。紙の図面ではなく、データとして管理することは、普段の作業指示と図面を紐づけることで製造現場で活用することも可能です。さらにはペーパーレス化にも繋がります。

簡単な例として現場への指示をする際に渡す指示書に図面を表示することができます。

指示書を見るだけで必要な作業と図面を把握することが可能なため、非常に効率的になります。また、不良があった場合、不良が発生した作業から遡って図面を確認することができます。

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図面管理ソフトを導入することによるメリット

製造業において図面管理ソフトを導入することは様々なメリットがあります。

図面のデータを全員で共有ができる

図面を紙ではなくソフトで参照することで、必要に応じて社内が同時に情報を共有することができます。

たとえば部門や担当者ごとに蓄積されたノウハウを横断的に利用することができ、生産性の向上につながります。

図面の情報を一元管理できる

これまで社内に散在している図面を一元管理することで、必要な情報をすぐに見つけやすくなります。

クラウド上で管理していれば、いつでもどこでも必要なときに図面を確認することができます。

管理スペース削減による管理費の削減や、ペーパーレスによる印刷コスト削減効果も期待することができます。

システムに探してもらって検索の時間を短縮できる

紙の図面では、必要な図面を探し出すにも一苦労かかってしまいます。多くの図面を管理していれば特に大変な作業です。

大量のデータの中から特定のものを探すことは、人よりも機械・ロボット・システムの方が得意だといえます。

図面をシステムでデータとして管理することで、いちいち図面を探す手間が大幅に削減されます。また、更新履歴なども管理すれば、最新の図面であるかどうかも把握することが可能です。

検索時間の削減は生産現場において人件費の削減だけでなく、納期リスクの回避にも役立ち、結果として高品質な製品を安定し低価格で提供できることにつながります。

各図面管理ソフトの比較と導入時の注意点

図面管理の主な機能例と図面管理ソフト導入のメリットについて触れてきましたが、導入時の注意点や他社が提供している図面管理ソフトと図面管理機能をもつ生産管理システムFUSE(フューズ)との機能比較をしていきます。

各図面管理ソフトの比較表

〇 : 可能、△ : オプションの追加が必要、▲ : 別パッケージが必要、× : 不可
A社 B社 C社 FUSE
図面管理ソフトとの連携
他のデータも管理可能 ×
AIによる検索機能 × × ×
作業指示との連携 ×

カイゼンナビで提供している生産管理システムFUSEは、必要な機能を選んで始めることができる生産管理システムです。FUSEの図面管理機能は他社にない強みとして、製品台帳と紐づけて、製品情報と連動した図面管理をすることができます。この機能によって、作業指示を作成する際や製造現場で利用しているタブレット端末などでいつでも図面を確認することができます。

まとめ

図面管理ソフトの機能は多種多様です。導入を検討する場合には自社の業務にマッチした機能が備わっているか十分に検討する必要があります。

図面管理ソフトの機能

  • CADソフトとの連携
  • 他の文書データなど全てのデータをクラウド上で一元管理
  • AIによって似ている図面の参照や図面の比較が可能

製造業で図面管理ソフトを導入するメリット

  • 情報の一元管理・クラウド管理によるコスト削減
  • 情報の共有による生産性向上
  • 検索の時間短縮によるムダ削減

自社に合わないソフトを導入すると現場でうまく活用できず、ソフトが使われなくなり無駄な投資になってしまう可能性があります。

一般的に高機能なシステムは導入コストが大きいため、機能だけではなく価格についても検討することが重要です。

機能や価格について検討する際には、各種ソフトのホームページや資料請求で詳細な情報を得ましょう。その情報を参考に検討することで、現場で活用できる図面管理ソフトを確実に選定することができます。

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